脳を味方にする生き方、ージル・ボルト・テイラーのWhole Brainな生き方に学ぶー

Lake view in Hokkaido
Pink sunset by the lake in Hokkaido
Wheat Autumn
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脳を味方にする生き方、ージル・ボルト・テイラーのWhole Brainな生き方に学ぶー

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湖に沈む夕日。

前ポストから続く私の読書シーズン、今回はジル・ボルト・テイラー著「Whole Brain 心が軽くなる『脳』の動かし方」を読みました!彼女が提案するWhole Brainな生き方について考えてみたいと思います。

☝️これは、本の冒頭で触れられているTEDの動画です。脳出血により、左脳の機能を失っていく過程と、失っていた際の状態、そこからのリハビリ…について、当事者として脳科学者の目線で語る彼女のレクチャーはとても興味深いです。歯車マークから日本語を選ぶことができるので興味がある方はぜひご覧ください。

私たちの選択や行動に影響を与える「脳の4つのキャラクター」とは?

Whole Brainでは、次に紹介する4つのキャラクターが私たちの選択や人生の方向性にどのように影響を与えるかを詳細に説明し、各キャラクターのバランスを取ることで、より充実した、意識的な選択ができるようになると提案しています。また、脳卒中後の著者の回復過程を通じて、脳の機能に関する深い洞察も提供されています。
本書は、個人の成長や自己理解、他者とのつながりを深めるために、脳の働きを統合して活用する重要性を説いており、日常生活や人間関係に新しい視点を与える内容です。テイラーさんは、それぞれのキャラクターにぴったりの名前をつけることを提案しています。私がは四元素のイメージで捉え、名前というよりもタロットカードの4スート(四元素)の人物カードで何となく認識しています。

キャラクター1(左脳1)

ユング心理学でいうところのペルソナ。論理的で計画的、分析的な思考を担い、組織立てて物事を進める役割。言葉を使いこなすのが得意。結果を出したい。四元素なら風。

キャラクター2(左脳2)

ユング心理学でいうところのシャドウは、傷ついた子どもとも取れる。ここを形成する細胞は進化することがないため、常に古い中毒パターンを繰り返そうとする傾向がある。脳の中の警報器。過去の痛みや罪悪感、羞恥心を持つ。過去の経験や恐れに基づき、私たちの安全を確保しようとする慎重な部分。四元素でいうところの水。

キャラクター3(右脳3)

ユング心理学でいうところのアニマ・アニモス。とにかく楽しいことをしたい今この瞬間に何かを選ぶ力を持つキャラクター。直感的で感覚的、今この瞬間を生きるクリエイティブな側面。四元素は火。

キャラクター4(右脳4)

ユング心理学でいうところの本当の自分。四元素だと土。言葉によらず絵で考える。さまざまな可能性に柔軟で、類似点を探す。大局を見、より善いことをしたいと思っている。自分の中の神、崇高な部分が現れるところ。精神的、包括的で、全体的なつながりや自己超越を感じる部分。

皆さんは自分の中に4つのキャラクターを感じることができますか?

私はすぐにピンとくるようになりました。

私の場合、普段はキャラクター3がメインですが、キャラクター3が飽きてきたり、疲れてきたりした時に、気づかずそのままになると…、キャラクター2が出入りし始め、その場をややこしくしくする…といった風にドラマが起きます。そんな時は、キャラクター2節:ネガティブな過去の体験を振り返るが始まり、キャラクター3の手元が狂うなど集中力が散漫になってくるのですぐにわかります。

私の場合、(そしてこれは多くの人たちも同じ)キャラクター2と、他のキャラクター(1、3、4)の関係が鍵だということにすぐに気づきました。著者は、キャラクター2の存在が私たちの人生に深い味わいをもたらしているとしながらも、

(引用)
私たちが全脳型人間として成長する可能性は、まさに〈キャラ2〉から抜け出せるかどうかにかかっています。
Kindle (Japanese Edition) (p. 236).

とはっきり書いてます…😅

私たちはみんな「回復中」?

さて、この本を読んで思い出したのは、アダルトチルドレンという言葉を生み出したと言われる、ジャネット・G・ウォイティツさんの「なぜいつも、あなたの恋愛はうまくいかないのか: アダルト・チルドレンの恋愛と結婚の神話」です。

ジャネット・G・ウォイティツの「なぜいつも、あなたの恋愛はうまくいかないのか: アダルト・チルドレンの恋愛と結婚の神話」の表紙

これは、アダルト・チルドレン(AC)が抱える恋愛や結婚における問題をテーマにした本です。アダルト・チルドレンとは、アルコール依存症や虐待など、機能不全な家庭環境で育った人々のことで、彼らは成人後もその影響を受け続けることが多いとされています。本書では、アダルト・チルドレンがどのように恋愛や結婚において問題を抱えやすいか、その理由とパターンを解説しています。ウォイティツさんは、ACが持つ深い不安感や自己否定感、他者との健全な関係を築くのが難しいといった問題を指摘し、彼らが無意識に繰り返す「恋愛の神話」を取り上げています。(原題は「The Intimacy Struggle」)さらに、アダルト・チルドレンがこれらの問題を乗り越え、健康で満たされた人間関係を築くためのステップについてもアドバイスが述べられています。ウォイティツさんは、自己理解を深め、過去の痛みを癒しながら、他者との真の親密さを育む方法について提案しています。

これも、キャラクター2がメインとなる神経回路が刺激され過ぎて太くなったことにより、無意識に繰り返すパターンについて書かれていて、それは脳のプロセスの癖(連携してWhole Brainとしてではなく、断絶して機能する癖)により生じているものです。

(引用)
脳は回路内でやりとりし合う細胞の集まりなので、回路を走らせれば走らせるほど、その回路は強くなります。つまり、長いあいだ実行してきた古い依存症の回路は、すべて脳内に配線されたままになっているということです。(中略)新しい回路を意図的かつ意識的に強化していく必要があります。
Kindle (Japanese Edition) (p. 267).

テイラーさんは最後の方で、次のようにも述べています。

(引用)
「四つのキャラ」のレベルでは、依存症や心の痛みなど、断絶を引き起こした原因がなんであれ、回復のプロセスは全員いっしょ。  私たちは日々、それぞれの人生を歩み、それぞれの試練に直面しています。これらのツールを日々の生活に取り入れ、必要に迫られていないときでも「脳の作戦会議」を実践し、健康的な生活をすることで、その回路が強化され、必要なときにすぐ利用できるようになります。
Kindle (Japanese Edition) (p. 272).

私たちは「考えることもできる『感じる生き物』」だというテイラーさん。

この頃思います。ストーリーは重要じゃないなって。「依存症や心の痛みなど、断絶を引き起こした原因がなんであれ、回復のプロセスは全員いっしょ」、過去や記憶のストーリーは確かにありますが、それらは私たちの脳の回路が現状どうであるかを知る手がかりであって、大事なのは「で、この世界で何を体験したいの?」ということで、望み続けること。向かう方向(体験したいこと)を選択して、どんな体験にしたいかのイメージを持つこと=クリエイトすることが生きることなんだと思います。そして、それを妨げるキャラクター2をそれ以外のキャラクター1、3、4でいかにサポートしていくか、そうやってWhole Brainな脳の使い方(神経回路)を意識して強化していく方が楽しそうですよね!

「世界」に見る統合と調和のメッセージ

最後に、そんな私たちの脳の働き、意識(コンシャスネス)、皆が繋がっている宇宙のエネルギーを表してるんじゃないかと思う「世界」というタロットカードの大アルカナの最後のカードを紹介します。21番目のカードであり、完成、達成、統合、そして新たな始まりを象徴しているこのカードは、旅やプロセスの終わりを示し、努力の結果として得られる成功や満足感を表しています。また、個人の成長や進化が一段階進み、すべてが調和している状態を意味するため、充実感と統合感が強調されます。

「世界」のカードには、中央に裸の人物(通常は女性)が描かれており、その人物はリースやオーブに囲まれて踊っています。このリースは永遠や完成を象徴し、中央の人物は自由で調和した状態を表します。彼女は赤いリボンを身にまとい、活動的でありながらもバランスを保っていることを示しています。カードの四隅には、伝統的に四元素を象徴する生物が描かれていることが多いです(獅子、牡牛、鷲、人間)。これらはまた、占星術での四つの星座・四元素(獅子座=火、牡牛座=土、蠍座=水、水瓶座=風)とも結びつき、天地の調和や普遍的な秩序を象徴しています。

私にはこれ、私たちの本来の姿=Whole Brainな生き方をしている私たちを表しているような気がします。目指しましょう「世界」の世界!

タロットデッキ大アルカナの21番目のカード「世界」。

カードの出演は、Vita AlayaさんのModern Witch Tarotからです。

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Kaeko

中川 佳英子
Emotion Code®, Body Code®, Access Bars® 認定プラクティショナー
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外部セラピスト(サノビブメディカルインスティチュート)

大阪生まれ。人生の半分をイギリスで過ごし、現在は東京を拠点に活動中。
好きなこと 旅行、アート(やるのも見るのも)、語学を勉強すること、散歩、読書、自然。

2024〜 10年来の友人であり、心理学者のフェルナンド・エストレーリャとポッドキャストHoshirioの配信を始める。合わせて日本語解説動画をメインに展開する自身のチャンネルKaeko Nakagawa 愛される私になるエネルギーヒーリングもスタート。もっと読む